突然死の7割は予兆を放置した人

突然死を防ぐための検査

突然死を防ぐためには、定期的な健康診断に加えて、専門的な検査を受けることも選択肢の一つです。

心臓ドック

心臓ドックは、心臓病のリスクを詳しく調べる専門検査です。以下のような検査が含まれます。

検査項目 内容
心電図検査 不整脈や心筋梗塞の兆候をチェック
血液検査 トロポニン、BNPなど心臓の負担を示す数値
心臓CT検査 冠動脈の動脈硬化の進行度を確認
心臓超音波検査 心臓の動きや弁の状態を確認
頸動脈超音波検査 全身の動脈硬化をチェック
PWV検査 血管年齢を測定

費用は2〜5万円程度(保険適用外)。50歳が受診の目安とされています。高血圧・糖尿病・脂質異常症がある方、喫煙者、心疾患の家族歴がある方は、特に受診を検討してください。

脳ドック

脳ドックでは、頭部MRI/MRA検査により、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血などの脳血管疾患の有無を調べます。自覚症状がなくても「隠れ脳梗塞」が見つかることもあり、早期対策につなげることができます。

日常でできる8つの予防法

専門検査だけでなく、日常生活でできる予防も重要です。

1. 定期的な健診を受ける
年に1回の健康診断は必ず受けましょう。会社の健診だけでなく、自治体の無料健診も活用できます。

2. 異常値があれば必ず再検査を受ける
「忙しい」「必要性を感じない」は命取り。要再検査と言われたら、必ず受診してください。

3. 禁煙
喫煙は動脈硬化を促進する最大のリスク要因の一つ。今日からでも禁煙を始めましょう。

4. 塩分制限
塩分の摂りすぎは高血圧の原因。1日6g未満を目標に減塩を心がけてください。

5. 適度な運動
ウォーキングなどの有酸素運動は、血圧・血糖値・コレステロール値の改善に効果があります。

6. 肥満解消
肥満は生活習慣病のリスクを高めます。まずは現在の体重の5%減を目標に。

7. ストレス管理
過度なストレスは血圧を上げ、心臓に負担をかけます。十分な睡眠と休養を確保しましょう。

8. 脈を測る習慣
手首で脈を測り、リズムの乱れがないかチェック。心房細動の早期発見につながります。

危険な症状チェックリスト

以下の症状が現れたら、すぐに医療機関を受診、または救急車を呼んでください。

心筋梗塞を疑うサイン

・20分以上続く胸の痛み・圧迫感
・左肩・左腕の痛み
・歯・顎の痛み(歯科で異常なし)
・冷や汗
・吐き気
・息切れ

脳梗塞を疑うサイン(ACT FAST)

脳梗塞の兆候を見分けるため、「ACT FAST」という覚え方があります。

Face(顔):片側の顔が垂れる、笑顔が歪む
Arm(腕):片側の腕に力が入らない
Speech(言葉):ろれつが回らない、言葉が出ない
Time(時間):すぐに救急車を呼ぶ!

脳梗塞は発症から治療開始までの時間が短いほど、後遺症を最小限に抑えられます。躊躇せず119番に電話してください。

大動脈解離を疑うサイン

・突然の激しい胸や背中の痛み
・「バットで殴られたような」衝撃
・痛みが移動する

大動脈解離は発症後48時間以内に50%が死亡するとされる危険な病気です。突然の激痛が起こったら、迷わず救急車を呼んでください。

まとめ

突然死の7割は心臓が原因であり、40代・50代の男性が最もリスクが高い——しかし、その多くには予兆があることがわかっています。

1. 心筋梗塞の約半数には前兆がある
胸痛だけでなく、肩・歯・顎の痛み(放散痛)に注意。「口からへそまで」の異常は心臓を疑いましょう。

2. 一過性脳虚血発作(TIA)は脳梗塞の前触れ
症状が消えても「治った」わけではありません。15〜20%が90日以内に脳梗塞を発症します。

3. 健診異常の26%が再検査を受けていない
「忙しい」「必要性を感じない」は言い訳になりません。放置は命取りです。

4. 予防と早期発見が命を守る
50歳を目安に心臓ドック・脳ドックを検討。日常的には禁煙、減塩、運動、脈のチェックを。

「自分は大丈夫」と思っている人ほど、予兆を見逃しがちです。この記事を読んだ今日から、ぜひ自分の体に向き合ってください。

▶ 参考資料
・東洋経済オンライン「40代、50代でも珍しくない『突然死』最大の原因」
・日本心臓財団「突然死の現状」
・日本経済新聞「過労による突然死 40〜50代男性がリスク大」
・T-PEC「健康診断に関する調査」
・国立循環器病研究センター「閉塞性動脈硬化症」
・東京逓信病院「一過性脳虚血発作(TIA)について」