突然死を防ぐための検査
突然死を防ぐためには、定期的な健康診断に加えて、専門的な検査を受けることも選択肢の一つです。
心臓ドック
心臓ドックは、心臓病のリスクを詳しく調べる専門検査です。以下のような検査が含まれます。
| 検査項目 | 内容 |
|---|---|
| 心電図検査 | 不整脈や心筋梗塞の兆候をチェック |
| 血液検査 | トロポニン、BNPなど心臓の負担を示す数値 |
| 心臓CT検査 | 冠動脈の動脈硬化の進行度を確認 |
| 心臓超音波検査 | 心臓の動きや弁の状態を確認 |
| 頸動脈超音波検査 | 全身の動脈硬化をチェック |
| PWV検査 | 血管年齢を測定 |
費用は2〜5万円程度(保険適用外)。50歳が受診の目安とされています。高血圧・糖尿病・脂質異常症がある方、喫煙者、心疾患の家族歴がある方は、特に受診を検討してください。
脳ドック
脳ドックでは、頭部MRI/MRA検査により、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血などの脳血管疾患の有無を調べます。自覚症状がなくても「隠れ脳梗塞」が見つかることもあり、早期対策につなげることができます。
日常でできる8つの予防法
専門検査だけでなく、日常生活でできる予防も重要です。
1. 定期的な健診を受ける
年に1回の健康診断は必ず受けましょう。会社の健診だけでなく、自治体の無料健診も活用できます。
2. 異常値があれば必ず再検査を受ける
「忙しい」「必要性を感じない」は命取り。要再検査と言われたら、必ず受診してください。
3. 禁煙
喫煙は動脈硬化を促進する最大のリスク要因の一つ。今日からでも禁煙を始めましょう。
4. 塩分制限
塩分の摂りすぎは高血圧の原因。1日6g未満を目標に減塩を心がけてください。
5. 適度な運動
ウォーキングなどの有酸素運動は、血圧・血糖値・コレステロール値の改善に効果があります。
6. 肥満解消
肥満は生活習慣病のリスクを高めます。まずは現在の体重の5%減を目標に。
7. ストレス管理
過度なストレスは血圧を上げ、心臓に負担をかけます。十分な睡眠と休養を確保しましょう。
8. 脈を測る習慣
手首で脈を測り、リズムの乱れがないかチェック。心房細動の早期発見につながります。
危険な症状チェックリスト
以下の症状が現れたら、すぐに医療機関を受診、または救急車を呼んでください。
心筋梗塞を疑うサイン
・20分以上続く胸の痛み・圧迫感
・左肩・左腕の痛み
・歯・顎の痛み(歯科で異常なし)
・冷や汗
・吐き気
・息切れ
脳梗塞を疑うサイン(ACT FAST)
脳梗塞の兆候を見分けるため、「ACT FAST」という覚え方があります。
Face(顔):片側の顔が垂れる、笑顔が歪む
Arm(腕):片側の腕に力が入らない
Speech(言葉):ろれつが回らない、言葉が出ない
Time(時間):すぐに救急車を呼ぶ!
脳梗塞は発症から治療開始までの時間が短いほど、後遺症を最小限に抑えられます。躊躇せず119番に電話してください。
大動脈解離を疑うサイン
・突然の激しい胸や背中の痛み
・「バットで殴られたような」衝撃
・痛みが移動する
大動脈解離は発症後48時間以内に50%が死亡するとされる危険な病気です。突然の激痛が起こったら、迷わず救急車を呼んでください。
まとめ
突然死の7割は心臓が原因であり、40代・50代の男性が最もリスクが高い——しかし、その多くには予兆があることがわかっています。
1. 心筋梗塞の約半数には前兆がある
胸痛だけでなく、肩・歯・顎の痛み(放散痛)に注意。「口からへそまで」の異常は心臓を疑いましょう。
2. 一過性脳虚血発作(TIA)は脳梗塞の前触れ
症状が消えても「治った」わけではありません。15〜20%が90日以内に脳梗塞を発症します。
3. 健診異常の26%が再検査を受けていない
「忙しい」「必要性を感じない」は言い訳になりません。放置は命取りです。
4. 予防と早期発見が命を守る
50歳を目安に心臓ドック・脳ドックを検討。日常的には禁煙、減塩、運動、脈のチェックを。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど、予兆を見逃しがちです。この記事を読んだ今日から、ぜひ自分の体に向き合ってください。
▶ 参考資料
・日本心臓財団「突然死の現状」
・日本経済新聞「過労による突然死 40〜50代男性がリスク大」
・T-PEC「健康診断に関する調査」
・国立循環器病研究センター「閉塞性動脈硬化症」
・東京逓信病院「一過性脳虚血発作(TIA)について」





