保険屋さんが放った「マジで最悪」な一言

解約を申し出た途端に態度が豹変

保険営業マンの「最悪な対応」は、契約時だけではありません。実は、解約を申し出た時こそ、その本性が現れるという声も多いのです。

「最初のころは良く来てくれていたのに、最近はなかなか顔を見せなくなってしまったね。思っていたのとは対応が違う」——これは、保険に加入した後に感じる不満として、よく聞かれる声です。契約を取るまでは熱心だった営業マンが、契約後はパッタリと連絡してこなくなる。いわゆる「契約ゴール」の典型例です。

さらに問題なのは、解約を申し出た時の対応です。ある契約者は、保険を見直して解約しようとしたところ、担当者からこう言われました。

「今解約すると損ですよ」

「もう少し続けた方がいいんじゃないですか」

一見、顧客のことを思っているようにも聞こえます。しかし、実際にはそうではありません。保険業界では、契約から一定期間内に解約されると、営業マンにペナルティが課される仕組みがあるのです。

具体的には、早期解約があった場合、それまで支払われた手数料が減額されたり、返還を求められたりします。つまり、営業マンは自分の収入を守るために、解約を引き止めようとしているのです。「あなたのため」ではなく、「自分のため」の発言だったというわけです。

ただし、アンケート調査によると、全体の7割以上が「大きな問題なく解約できた」と回答しています。すべての営業マンが問題を起こすわけではありません。しかし、「手続きに時間がかかった」「小さなトラブルがあった」という回答も一定数あり、担当者の対応によって差があるのは事実です。

なぜ「最悪な一言」が生まれるのか——業界構造の闇

ここまで読んで、「保険営業マンって最低だな」と思った方もいるかもしれません。しかし、問題の本質は個々の営業マンの資質ではなく、業界の構造にあるという指摘もあります。

現役の保険営業マンは、こう証言しています。「営業マン個人が悪いというより、『極端な実力主義』『大量雇用と大量解雇』という保険会社の構造自体が問題」——この言葉は、業界の実態を端的に表しています。

保険営業の世界は、過酷なノルマ社会です。ある調査によると、8割超の営業マンがノルマを達成できずにクビになるといいます。研修生15人のうち、無事に卒業できたのは1人だけというケースもあり、成功率はわずか6〜10%とされています。

さらに、給与体系も厳しいものがあります。基本的には歩合制で、契約が取れなければ給料は増えません。ある元営業マンは「月給マイナス150万円という月もあった」と明かしています。正社員という肩書きでも、実質的には個人事業主。交通費や接待費などの経費は自腹です。

2019年に大きな問題となった、かんぽ生命の不正販売事件。その背景にも、この過酷なノルマがありました。現役郵便局員が「まるで振り込め詐欺のアジト」と職場環境を表現したほどです。90代女性に10年間で54件もの契約を結ばせたケースも報告されており、業界関係者からは「考えられない」との声が上がりました。

このような環境に置かれれば、顧客のことより自分の生活を優先せざるを得なくなる営業マンが出てくるのも、ある意味では当然かもしれません。もちろん、だからといって顧客への失礼な発言が許されるわけではありませんが、問題の根本は業界の構造にあることを理解しておく必要があります。

ノルマを達成できなければ上司から「家族や友人に保険を売れ」と言われ、それでも達成できなければクビ。友達に保険を勧めて友人関係が壊れることもあります。保険営業マンの多くは、そんな過酷な環境の中で必死にもがいているのです。