100万円以上預金がある人が知るべき事

知らないと損する預金の「常識」

預金に関する「当たり前」と思っていることが、実は間違っていたり、知らないと損をしていたりすることがあります。ここでは、意外と知られていない預金の常識を解説します。

常識1:「決済用預金」なら全額保護される

ペイオフの上限は1,000万円——と説明しましたが、実は「決済用預金」は全額保護されます。

決済用預金とは、以下の3つの条件をすべて満たす預金です。

①無利息 ②いつでも引き出せる(要求払い) ③決済サービスに使える

具体的には「当座預金」や「利息のつかない普通預金(無利息型普通預金)」が該当します。多くの銀行で、通常の普通預金を無利息型に変更できます。

「利息がつかないなんてもったいない」と思うかもしれませんが、メガバンクの普通預金金利は年0.2%。1,000万円預けても年間利息は約2万円(税引前)です。銀行破綻のリスクと天秤にかければ、1,000万円を超える部分を決済用預金に入れておくのは合理的な選択と言えます。

常識2:預金利息には20%超の税金がかかる

預金につく利息には、20.315%の税金が自動的に差し引かれています。内訳は以下の通りです。

税金の種類 税率
所得税 15%
復興特別所得税 0.315%
住民税 5%
合計 20.315%

これは「源泉分離課税」といい、銀行が自動で差し引いて納税するため、確定申告は不要です。通帳に記載される利息は、すでに税金が引かれた後の金額です。

たとえば、年利1%の定期預金に100万円預けた場合、利息は1万円ですが、手取りは約7,969円(税引後)となります。

なお、障害者等を対象とした「マル優制度」を利用すれば、元本350万円までの利息が非課税になります。該当する方は銀行で手続きをしましょう。

常識3:マイナンバーと預金口座の紐付けは「任意」

「マイナンバーと銀行口座が紐付けられて、資産が丸見えになる」——そんな不安を持つ方もいるでしょう。

結論から言うと、2025年現在、預金口座へのマイナンバー届出は任意です。届け出なくても、取引に影響はありません。

ただし、2025年4月からは、希望者が一度に複数の銀行へマイナンバーを届け出られる仕組みが始まりました。マイナンバーを届け出ておくと、相続時に被相続人(亡くなった方)の口座を一括照会できるメリットがあります。

将来的に義務化される可能性は低いとされていますが、制度の動向は注視しておきましょう。

常識4:税務署はあなたの口座を「見ている」

「銀行にお金を預けていれば、誰にも知られない」と思っていませんか?

実は、税務署には国民の銀行口座を調べる権限があります。「国税総合管理システム(KSKシステム)」により、個人の所得や財産状況を横断的に把握できる仕組みになっているのです。

特に注意が必要なのは、大口の入金があった場合です。たとえば、親から1,000万円の贈与を受けて口座に入金した場合、税務署から「お尋ね」が届く可能性があります。贈与税の確定申告をしていなければ、追徴課税や加算税を課されることになります。

「現金で受け取ればバレない」と考える方もいますが、親の口座からお金が消えていれば、その行方は追跡されます。税金は正しく申告することが大切です。