B型肝炎給付金は、過去の集団予防接種などが原因でB型肝炎ウイルスに感染した方を救済するための制度です。対象になり得る方でも、申請しなければ受け取れません。また、必要書類の準備や手続きの流れが独特で、途中で止まってしまうケースもあります。ここでは「対象」「金額の考え方」「手続きの全体像」を分かりやすく整理します。

B型肝炎給付金とは

制度の背景と対象の考え方

制度は、国の責任が認められたB型肝炎の集団感染問題を踏まえて整備されています。一般的には、集団予防接種などで注射器の連続使用が行われていた時期に感染した可能性がある方が中心です。さらに、一次感染者だけでなく、母子感染ではない形で家族内などから感染した二次感染者・三次感染者が対象になり得るとされます。どこまでが対象になるかは、感染経路や時期、医療記録などの事情で判断されるため、自己判断で切り捨てないことが重要です。

給付金は原則として手続きが必要

給付金は「対象になりそう」だけでは受け取れず、所定の手続きを踏む必要があります。相談先としては、制度の案内を確認しつつ、必要書類の収集や主張立証が難しい場合は専門家に相談するのが現実的です。特に医療機関の記録が古い場合、準備に時間がかかることがあります。

給付金額はどう決まる

病態と経過年数で区分される

給付金額は一律ではなく、死亡・肝がん・肝硬変(重度・軽度)・慢性肝炎・無症候性キャリアなど、病態の区分と、一定期間(除斥期間)経過の有無などで整理されています。金額レンジは幅があり、同じ病名でも「経過年数」や「治療歴」などで区分が変わることがあります。以下は代表的な区分イメージです(詳細は公的資料で必ず確認してください)。

  • 死亡・肝がん・肝硬変(重度):高額区分
  • 肝硬変(軽度):中〜高額区分
  • 慢性肝炎:中額区分
  • 無症候性キャリア:中額または低額区分

金額表は最新資料で確認する

給付金額は、区分ごとに定められています。手続きの前提として、現時点の金額表と要件を、国の案内や公的資料で確認してください。近年も、裁判例を踏まえた整理(慢性肝炎の再燃等)について合意文書が公表されており、判断に影響する可能性があります。

手続きの流れと注意点

ざっくり全体の流れ

一般には、(1) 対象可能性の確認、(2) 医療記録・母子手帳等の資料収集、(3) 必要な主張を整えて手続きへ、(4) 支給決定後に給付、という順番で進みます。途中で止まりやすいのは「資料がそろわない」「何を証明すべきか分からない」部分です。まずは現時点で入手できる資料を洗い出し、不足がある場合はどこで取得できるか(医療機関、自治体、家族の保管)を確認するのが第一歩です。

急いだほうがよい理由

給付金には請求期限が設定されているため、迷っている間に選択肢が狭まる可能性があります。対象かどうかが分からない場合でも、早めに公的案内で期限の有無を確認し、必要なら相談につなげてください。特に、医療機関の記録保存の事情で資料入手が難しくなることもあるため「動き出しの早さ」が結果を左右します。

※本記事は制度理解のための一般情報です。個別の可否判断や手続き戦略は、必ず公的資料の最新情報と専門家の助言で確認してください。

出典

出典:厚生労働省(B型肝炎訴訟・給付金)国税庁(基本合意関係資料)厚生労働省(基本合意書その3:令和8年1月15日)